ハナウタカジツ


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映像クリエイター 龍野聖玄
映像クリエイター×ハナウタカジツ

観る人の手を取り、画面の向こう側の世界へと誘う優しさに満ちた映像―。日常の瞬間から紡ぎ出されたきらきらと光る世界には、目には見えない“幸せ”が確かに描き出されています。今回のハナウタコラボのお相手は、映像クリエイター龍野聖玄(たつのまさひろ)さん。子どもや家族をテーマに作品を撮り続けています。観ているだけで幸せな気持ちになってしまう映像は、どんな風に生まれてくるのでしょうか。注目の映像クリエイターの素顔に迫ります。

“僕も人見知りなんです”
言葉を交わして感じたシンパシー

2016年に映像クリエイターとして独立。フリーの映像クリエイターとなった龍野さんは、友人の勧めもあって地域コミュニティの活性化を目的とした「SCB」に参加。ハナウタカジツもSCBの中でも農業で地域おこしに取り組むグループ“アグリコネクト”に所属していたとか。ハナウタカジツが学生たちにハナウタカジツをテーマに据えたショートムービーの制作を依頼。そのムービーの監修役として龍野さんに声をかけたことで繋がったといいます。「人見知りの人って、相手が人見知りだってこともわかるので、勝手にシンパシーを感じていました(笑)。そしたらハナウタカジツさんの方から“僕も人見知りなんですよ”って話しかけていただいたのが最初の出合いです。」と笑う龍野さん。「動画を制作するときも“いいね! いいね! ”って終始笑顔。SNSの発信力も目を見張るものがあって、人を巻き込むのが上手だなって感じました」。

夢見た家具デザイナーの道から距離を置き
向き合ったのは二番目に好きだったこと。

そもそも龍野さんが映像の世界を志したのは、専門学校の卒業を間近に控えた就職活動中のこと。元々は家具デザイナー志望で、デザインの道に一途な情熱を注いでいたと言います。「当時の僕には家具デザイナーとして、どうしても入りたい会社がありました。でも、結果は落選。有り難いことに落ちた理由を聞く機会を得たのですが、その時に言われた言葉が“視野が狭い”ということ。“もっといろんなものを取り入れないとやっていけないよ”って言われたんです。自分が心底憧れている人からの言葉は、正直かなり響きました」。そこから発想を180度転換した龍野さんは、2番目に好きだった写真に目を向けます。「そういえば映画とか好きだったなぁ、って。幼稚園の頃から映画が好きでよく観ていたことを思い出したんです。家具デザインの道は諦めたわけではなかったのですが、それをきっかけに映像の道に進んだら、すっかりハマってしまいました」と笑う。

夢見た家具デザイナーの道から距離を置き向き合ったのは二番目に好きだったこと。の写真01

被写体の素の魅力を引き出し、
撮る側の感性を掛け合わせた作品

現在は“人”を撮ることが仕事でもあり、自身のライフワークでもあるという龍野さん。「撮影と言うとカメラマン、音声さん、ディレクターさん、照明さんなど3~4人は現場にいるんです。だから撮られる側の方がどうしても緊張してしまうんです。だからできる範囲で、ひとりで現場を回すことができれば被写体の素が引き出せるんじゃないかなって。それは、独立した理由のひとつでもあります」と龍野さん。「僕自身も周りのスタッフさんに気を遣い過ぎて疲れてしまうところがあって。でも撮るモノに対しては、個性を曲げたくないという矛盾もありました(笑)」。自称“気遣い屋”。だからこそ、相手が何を求めているのか、伝えたいものは何なのか。深い考察を巡らせ、映像をつくる人と観る人の心に寄り添う映像が生まれる。

幸せな気持ちを運んでくれる
優しさにあふれた映像と果実

企業のPRはもちろん、子どもや家族の記念日の撮影にも力を注いでいるという龍野さん。プラべートでは、4歳、2歳、0歳のお子さんを育てる3児のパパの顔を持つ。会社員時代から仕事の手順を工夫することで、仕事と家族との時間の両立を図ってきたとか。家族や子どもを活動の軸に据えるには理由がありました。「パパやママが撮影役をすると、映像の中には自分は入れないんです。そこはプロに任せて一緒に全力で遊んでほしいですし、子どもが大きくなった時、若い頃の両親の姿が見ることができたら嬉しいだろうなって思うんです」と目を細める。龍野さんの手掛ける映像は、親から未来の子どもたちへ贈る愛情のタイムカプセルだ。人の気持ちに寄り添いながら、想像を巡らせて紡ぎ出す龍野さんの映像の中には、ともすると見過ごしてしまいそうな日常の中にあるしあわせがはっきりと映り込んでいます。龍野さんの紡ぐ心を撫でる優しいストーリーは、ハナウタカジツが愛情をかけて育む果物のように、幸せな気持ちをどこまでも、どこまでも運んでいってくれるのです。(聞き手/ライター 中城 明日香)

※「SCB」とは、崇城大学情報学部の星合隆成教授が提唱するSocial Community Brandのこと。“つながりのチカラ”をテーマに幅広いジャンルのプロとタッグを組んだ多岐に渡る活動は、行政や民間企業など多方面から注目を集めている。

今回お話をうかがったのは

映像クリエイター龍野聖玄さんの写真
映像クリエイター 龍野聖玄さん
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