「好きなことをシゴトにする」のヒントは、日々の生活に潜んでいる。
好きなことでも、苦手な作業はもちろんあります。ただ、染織家としての仕事に関しては、その苦手な部分が「コンプレックス」にならない。壁にぶつかっても、人と比べて落ち込んだりすることなく作業ができる。それが、好きなことの中で、仕事にできるものと、そうでないものの違いだと思います。それから、「しつこさ」も必要。いまのアトリエが完成するまでは場所が整っていなくて、転々と場所を変えつつ作業をしていて、最高とは言えない環境でした。でも気付いたら、そんな状況の中でも、ここまでしつこく作り続けてきていました。「好きなことをシゴトにする」と言うと、派手で壮大なことのような気がしてしまうけれど、本当は、自分の日々の生活に潜んでいる、小さなことだったりするのかなと思います。