独自のアイデアで大学発ベンチャーに挑戦
崇城大学の修士課程で学びながら、大学発ベンチャーCiamoの代表を務める古賀碧さん。2018年4月23日には株式会社として登記も実現し、いよいよ本格的な事業として走り出したところです。その主な研究内容は「光合成細菌」。あまり聞き慣れない名前ですが、実は身近な“あるモノ”を餌に増やすことができるのだとか。「私たちは、球磨焼酎を造るときに出る焼酎粕を使って、光合成細菌を培養する研究をしています」。話しながら、小さな試験管を見せてくれた古賀さん。中には、宝石のように美しい赤色の液体が揺れています。「この赤色が、光合成細菌が元気に活動している証なんです」。光合成細菌は、作物に有害な物質を餌に高等植物なみの光合成を行う異色の細菌です。農薬の量を減らしたり、農作物の生産量を増やすことができたりと、農業を営む人々にとっては心強い味方になる菌ですが、一般的な光合成細菌は高価でなかなか手が出ない農家さんも多いそう。そこで「焼酎粕を光合成細菌の餌にすれば、もっと安価に培養ができるのでは」と閃いた古賀さん、さっそく取り組んでみると想像以上の手応えが! 大学で専門分野の研究を続ける傍ら、自主研究としてプロジェクトをスタートしました。